卵は1日何個まで食べても良い?健康的な摂取量とコレステロールについて解説します

卵は多くの栄養素を含んでおり、体にとって重要な食品の一つです。しかし、長年にわたって卵に含まれるコレステロールが健康に悪影響を与えるという説があり、食べ過ぎると健康に悪いというイメージがあります。しかし、最近の研究では、卵を摂取しても健康に悪影響を与えることはないという結果が出ています。では、一日に何個まで食べても良いのでしょうか?実際の健康的な摂取量と、コレステロールとの関係について、詳しく解説していきます。

目次

卵の栄養バランス

卵は、たんぱく質、ビタミンB12、ビタミンD、リン、セレンなど、さまざまな栄養素が含まれています。特に、たんぱく質は、体内で細胞や組織を作るために必要な栄養素であり、健康に欠かせないものです。 ただし、1日に必要な栄養素をすべて卵から摂取することはできません。そのため、バランスの良い食生活を心がけることが重要です。卵以外のたんぱく質源や、野菜、果物などの栄養素をバランスよく摂取するようにしましょう。

適切な卵の摂取量

さて、では1日に何個まで卵を食べるのが適切なのでしょうか?答えは、個人差があるため一概には言えません。しかし、アメリカ心臓協会は、1日あたりの卵の推奨摂取量を、健康な成人について1日1個程度、高コレステロール血症や心臓病を患っている人については、1週間に数個程度としています。ただし、これはあくまでも目安であり、個人の状況に合わせて、医師や栄養士に相談するようにしましょう。

コレステロールと卵

卵には、コレステロールが含まれていると言われています。実際、1個の卵には約200mgのコレステロールが含まれています。しかし、コレステロールの影響は人によって異なります。健康な人であれば、食事によるコレステロールの影響は限定的であり、適切な摂取量を守っていれば問題ありません。ただし、高コレステロール血症や心臓病を患っている人は、医師の指示に従うことが大切です。

コレステロールを下げる方法

まず、コレステロールについて簡単に説明しましょう。コレステロールは、肝臓や食物から体内に入り、細胞膜やホルモンの材料として使われます。しかし、過剰に摂取すると、血液中のコレステロール値が高くなり、動脈硬化や心臓病のリスクが高まることがあります。

もしコレステロール値が高い場合は、正しい食生活やライフスタイルを取り入れることで、コレステロール値を下げることができます。以下に、コレステロールを下げるための方法を詳しく解説していきます。

食生活の改善

コレステロールを下げるためには、まずは食生活を改善することが大切です。コレステロールを下げるための食生活のコツを紹介していきます。

食物繊維を豊富に摂る

食物繊維は、腸内環境を整える効果があり、コレステロール値を下げる効果もあります。食物繊維が豊富に含まれる食品としては、玄米や大豆製品、野菜、果物などが挙げられます。

飽和脂肪酸を控える

飽和脂肪酸は、動物性の食品に多く含まれています。食べ過ぎると、コレステロール値を上げる原因になります。そのため、肉類や乳製品、揚げ物などの食品を控えることが大切です。

オメガ3脂肪酸を摂る

一方で、オメガ3脂肪酸は、コレステロール値を下げる効果があります。オメガ3脂肪酸が豊富に含まれる食品としては、青魚やアボカド、ナッツ類などが挙げられます。積極的に摂取するようにしましょう。

アルコールの摂取を控える

アルコールは、肝臓に負担をかけ、肝機能を低下させることがあります。そのため、アルコールの摂取を控えることで、肝臓の健康を守り、コレステロール値の上昇を予防することができます。

ライフスタイルの改善

食生活だけでなく、ライフスタイルの改善も、コレステロールを下げるためには大切です。以下に、コレステロールを下げるためのライフスタイルのコツを紹介します。

適度な運動を行う

運動は、血液循環を促進し、コレステロール値を下げる効果があります。特に、有酸素運動は効果的です。ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、毎日30分程度の運動を習慣化するようにしましょう。

睡眠をしっかりとる

睡眠不足は、ストレスを増やし、コレステロール値を上げる原因になることがあります。そのため、毎日7~8時間の睡眠を心がけるようにしましょう。

喫煙をやめる

喫煙は、コレステロール値を上げるだけでなく、動脈硬化や心臓病のリスクを高める原因にもなります。そのため、禁煙することがコレステロールを下げるためには大切です。

まとめ

  • 一般的には、健康な成人は1日あたり1~2個の卵を摂取することが推奨されます。
  • 高コレステロール血症や心臓病を患っている場合は、1日あたりの卵の数を制限する必要があります。主治医や栄養士に相談しましょう。
  • コレステロール値が高い方は日々の食生活やライフスタイルを改善しコレステロールを下げる工夫が大切です。

卵は栄養素が豊富で健康に良いですが、コレステロールも含まれているため適切な摂取量が大切です。コレステロールを下げるためには、食生活やライフスタイルの改善が重要になってきます。食物繊維を摂り、飽和脂肪酸を控え、オメガ3脂肪酸を摂取し、運動や睡眠、喫煙を改善することで、コレステロール値を下げることができます。健康な体を維持するために、日々の食生活やライフスタイルに気を配りましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

田中 稔也のアバター 田中 稔也 管理栄養士

国家資格
管理栄養士・調理師
その他資格
糖尿病療養指導士・食育指導士

経歴
公益社団法人福岡県栄養士会筑後支部 山門分会長 (任期:2007年~2009年)

メディア出演
FMたんとにてラジオ番組放送中79.3MHz (毎週水曜12:27~)

高校卒業後、料理人を志し地元の和食店にて修行。栄養学に興味を持ち始め平岡栄養士専門学校へ入学。調理師、栄養士免許取得後、特別養護老人ホームの調理現場責任者に従事。2年の現場経験の後、独学で管理栄養士国家試験を受験し一発合格。その後、内科専門病院にて病棟担当の管理栄養士として糖尿病を主とした生活習慣病患者の栄養指導を毎月100件以上行い糖尿病療養指導士取得。院内ではNSTチームメンバーとして活動。2006年〜2008年、福岡県筑後地区栄養士会分会長就任。任期満了後、退任。
現在は健康食に特化した配食事業の会社を2010年から経営。地域の皆さまへ「本当に安心・安全な食を提供し、健康で豊かな生活を送るお手伝いをしたい」との想いで日々仕事に励んでいます。
また、これまでの経験を活かし管理栄養士として、食に関連した生活習慣病の改善、美容、ダイエット等の健康情報を発信をしています。 

目次